市民公開講座

八王子学園都市大学いちょう塾(愛称:いちょう塾)

八王子学園都市大学は、八王子市民だけでなく18歳以上の方であれば、だれでも学ぶことができる市民のための公開講座です。 下記のとおり、当院の教職員が講座を担当します。 ぜひ、ご参加ください。

 

タイトル

ここまで来た心臓血管外科手術
~八王子市民のための心臓血管外科治療~

講師 西 宏之(にし ひろゆき)心臓血管外科 教授・医長
日時 2025年11月6日(木) 15:20~16:50
会場 学園都市センターイベントホール
講義内容

 心臓血管外科の手術治療には、様々なものがありますが、狭心症に対する冠動脈バイパス術、弁膜症に対する手術、大動脈疾患に対する外科治療、末梢血管外科治療と大きく分けて4つの分野に分かれます。

 狭心症、弁膜症、大動脈疾患では胸骨正中切開下に人工心肺を用いて心臓を停止して行うのが通常の方法ですが、最近の技術の進歩とともに、心臓を停止させないで行う手術や人工心肺を用いず行う手術も行われるようになり、体の負担を軽減させつつ、最大の効果が得られるようになってきています。更に、傷も真ん中の大きな傷ではなく、左右の小さな傷で行う低侵襲心臓手術(MICS手術といいます)も発展して、美容面や回復のスピードにも良い効果が生まれてきています。傷もなく人工心肺を用いないカテーテル手術の技術も進歩しており、できるだけ患者さんに負担をかけず、安全に心臓血管外科治療を受けてもらえるようになっています。

 本講座では、最近の心臓血管外科治療の発展をお示しして、人生の一大イベントである心臓血管外科手術がどのように決まり、行われ、どのように回復していくかについても触れ、八王子の現状についてもお話させていただきます。

 

タイトル

胃がん治療の最前線
~ロボット手術から抗がん剤治療まで~

講師 鍋島 一仁(なべしま かずひと)消化器外科 教授
日時 2025年11月8日(土) 10:20~11:50
会場 学園都市センターイベントホール
講義の内容

 胃がんは、世界のがん死亡率の第6位で、アジア人に非常に多いと言われています。日本人では、罹患(胃がんになる人)数は年間約10万人で大腸がん、肺がんに続き、胃がんは第3位です。死亡数は全てのがんの中で、男性は第3位、女性は第5位となっています。

 胃がんの初期は症状がなく、日本人の多くは検診で発見されます。日本では内視鏡検査(胃カメラ)やバリウム検査などによる胃がんの検診普及率が高いためです。胃がんの症状は、胃の違和感、胃の痛み、胸焼け、吐き気、食欲不振などがあります。がんから出血すると黒い便や貧血などの症状が起こります。体重減少も進行がんの場合に見られる事があります。胃がんと診断された場合、治療法として手術、抗がん剤がすすめられます。

 手術は、小さな創で胃を切除する腹腔鏡手術が推奨されるようになりました。最近は「ヒノトリ」、「ダビンチ」などのロボット支援手術機器の開発により、ロボット支援手術が普及し行われるようになっています。当院では国産初の手術支援ロボット「hinotori(ヒノトリ)」による胃切除を積極的に行っています。

 また、移転や再発した進行胃がんでは、抗がん剤による治療が第一選択となります。胃がんの抗がん剤治療も開発がすすんでおり、ここ数年で抗がん剤や免疫チェックポイント阻害剤が多く承認され治療の選択肢が広がっています。

 今回、皆さまに「胃がん」についてわかりやすく解説したいと思います。