認定薬剤師

認定薬剤師について

認定実務実習指導薬剤師:6人

日本病院薬剤師会認定指導薬剤師:2人

日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師:3人

日本災害医学会 災害医療認定薬剤師:1人

救急認定薬剤師:1人

日本病院薬剤師会がん薬物療法認定薬剤師:2人

腎臓病療養指導士:1人

糖尿病療養指導士:1人

NST専門療法士:1人

救急認定薬剤師

救急認定薬剤師は、救急領域での薬物療法に関する高度な知識、技術、倫理観を通して、国民の健康に寄与しなければなりません。当院では、主に救命救急センターや集中治療室で薬剤師の職能を発揮し、薬剤業務にあたっています。 救急認定を取得してから、不思議なことに救急患者の第一発見者として対応する機会が増えました。例えば、昭和記念公園にててんかん重積発作を発症した方への対応、泥酔による意識消失から駅で卒倒し、額から流血した方への対応、院内食堂で食べ物による窒息を起こした方への対応、食事中に意識消失で卒倒した方への対応などを経験しました。また、化学熱傷の患者が救急搬送された際に医師へ治療方法を提案し、無事に退院された患者さんもありました。この認定を取得していたからこそ、いずれのケースにおいて冷静かつ迅速に対応できたと思います。 病気やケガをした患者さんがいた場合、軽症であれ重傷であれ、症状を迅速に把握し、的確な診断のもと治療を行わなければなりません。特に救急患者の2次蘇生処置の場合、心臓マッサージ、気管挿管、電気ショック、昇圧剤投与など一連の流れを把握し、心電図と処置行為から薬剤師が自分の判断で薬剤準備を行うことで、質の高い救命措置を行うことができます。また、薬に関することだけでなく、ストレッチャーからベッドへの患者移動、胸骨圧迫を行うなど、迅速かつ的確な状況判断と率先的な行動が大切です。 集中治療室では、鎮静剤や筋弛緩剤、昇圧剤、降圧剤、抗血栓剤、抗血液凝固剤などの投与を含めた管理、感染予防対策、ペインコントロールなど幅広い分野を担当しています。具体的には患者さんの呼吸管理状態のアセスメントから鎮静剤投与量の提案、栄養状態から輸液の組成や投与量の提案、感染症による抗生剤の選定や初期投与量などの提案を行っています。 災害医療では、新潟中越地震、東日本大震災の医療支援に医師、看護師、事務職員とともに派遣されました。そこでは、自衛隊とともに孤立集落の探索、被災傷病者の一次トリアージ、各避難所の巡回診療、被災病院の定点医療支援などを行いました。 以上のように、救急領域において、薬剤師は様々な場面で救急認定薬剤師の技術や知識を発揮することが求められています。

東日本大震災時の被災病院における支援活動
ICU病棟にて、ICU処置伝票の鑑査を実施

がん薬物療法認定薬剤師

がん薬物療法認定薬剤師は、薬剤師の専門性を活かしながら、がん患者さんへ安全かつ質の高い医療を提供できるよう努めています。 具体的には、がん患者さんを担当する病棟薬剤師の教育・サポートはもちろん、外来で抗がん剤治療を受ける一部の患者さんに対して、薬剤科窓口で服薬指導を行っています。治療スケジュールや副作用対策、生活上の注意点など患者さんが外来通院で安心・安全に治療が受けられるよう指導を行っています。 さらに、化学療法委員会の事務局として、がん化学療法レジメンの審査・登録に関する業務を行っています。レジメン審査を行う上で、診療ガイドラインや論文から最新のエビデンスについて把握しておくことは大変重要です。また抗がん剤は安全域が狭く、がんの種類によって用いる抗がん剤の種類・組み合わせ・投与量・投与方法が異なるため細心の注意を払って業務を行っています。 これらの業務はがん薬物療法認定薬剤師を中心にチームで行っています。がん患者さんに対して、入院・外来を問わず薬剤師が親密に係わることで、がん薬物療法に貢献していきたいと考えています。