消化器内科

消化器内科

1. 当科の紹介

当科は2002年の八王子病院開院以来、八王子市の基幹的な消化器内科診療施設として診療を継続してきました。現在は9名のスタッフを擁しさまざまな専門的医療に携わっています。2011年度の年間検査件数は上部消化管内視鏡検査5310件、下部消化管内視鏡検査1865件、内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP、総胆結石採石など)473件です。高周波電流を用いた内視鏡的ポリープ切除術や、アルゴンプラズマ凝固法による止血術も積極的に行っています。早期食道胃癌の内視鏡的粘膜下層切開剥離術(ESD)の症例を積極的に行い、良好な治療効果を得ています。下部消化管(大腸)の内視鏡的ポリープ切除術、EMRも頻繁に行っています。潰瘍性大腸炎・クローン病などの炎症性腸疾患の治療には従来の治療だけでなく、G-CAP、L-CAP療法やレミケード投与等の最新の療法を行っています。

NBI(Narrow Banding Imaging)を用いた内視鏡や経鼻内視鏡を導入し、苦痛なき内視鏡検査を行い、また各種処置に応用しています。ダブルバルーン小腸内視鏡による小腸疾患の診断治療の向上、大腸の挿入困難例への応用を行っています。また、カプセル内視鏡も導入しています。

B型、C型ウイルス患者治療の拠点病院としてフォローアップおよび抗ウイルス治療を行い肝発癌予防を図るとともに早期肝細胞癌の発見に努め、肝癌撲滅を目指しています。特にC型慢性肝炎に対しては、ペグインターフェロン(IFN)治療を病診連携のもとに展開しています。肝硬変治療では栄養療法および食道胃静脈瘤の積極的な内視鏡的治療(硬化療法、結紮術)を施行。難治症例に対しては、血管造影下の門脈圧亢進症の先端の治療(B-RTO、TIPS)を行い、良好な治療効果を上げています。肝癌については腫瘍径、個数に応じて、肝動脈塞栓化学療法(TACE)、経皮的ラジオ波焼灼術(RFA)、エタノール局注、分子標的治療を行っています。

胆道・膵疾患の診断には、US、CT、MRIによる胆管膵管造影(MRCP)、ERCP、経皮経肝胆道ドレナージ術(PTBD)、超音波内視鏡を駆使して確定診断に導き、ERCPおよび内視鏡的胆道ドレナージ(ENBDやEBD)、内視鏡的切石術を行っています。胆道狭窄に対するステント留置術も行っています。膵石の治療や膵管ステント留置術も行っています。

2. 当科が研修施設として認定されている専門医一覧

(1) 日本消化器病学会専門医
(2) 日本消化器内視鏡学会専門医
(3) 日本肝臓学会専門医
(4) 日本消化管学会認定施設
(5) 日本胆道学会指導施設

3. スタッフ

(1) 渡辺勲史 教授 内科学会認定医・指導医、日本消化器病学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本肝臓学会専門医・指導医
(2) 白井孝之 臨床教授 内科学会専門医・指導医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医、日本大腸肛門学会専門医
(3) 高清水眞二 准教授 内科学会認定医・指導医、日本消化器病学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医、日本肝臓学会専門医
(4) 小嶋清一郎 准教授 内科学会認定医・指導医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本肝臓学会専門医
(5) 市川仁志 講師 内科学会認定医・指導医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本肝臓学会専門医
(6) 永田順子 講師 内科学会専門医・指導医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本肝臓学会専門医
(7) 伊藤裕幸 講師 内科学会認定医・指導医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本肝臓学会専門医
(8) 津田真吾 助教 内科学会認定医・指導医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医
(9) 金子元基 臨床助手  
(10) 山路葉子 臨床助手  

4. 後期研修プログラムの目的と特徴

<目的> 当科は日本内科学会・日本消化器病学会・日本消化器内視鏡学会・日本肝臓学会認定施設であり、これまでに多くの認定医、専門医を養成し消化器病専門医として臨床の現場において診療ならびに研修医の指導にあたっています。当科後期研修プログラムでは消化器病専門医と指導医によるチーム体制のもとで、消化器疾患の患者を担当し、消化器内科学に関する知識と技術の基礎を身につけることを目的とします。
<特徴> 当科は対象患者が多く一般診療に役立つ一方、患者の診断治療においてきわめて専門性の高い領域であるため、各症例について診断から治療まで一貫して担当医として経験できる点が特筆すべき点です。これは内視鏡的外科手術(内視鏡止血術、内視鏡的粘膜切除術、内視鏡的粘膜下層剥離術など)やラジオ波焼灼あるいは化学療法などを用いて患者の治療を行えることに起因しています。内科でありながら外科的要素も多く含む診療をしています。
さらに、消化器疾患は非代償性肝硬変、重症型膵炎、胆嚢炎、劇症肝炎、炎症性腸疾患などの全身管理を要する症例が多いため、科の枠を超えた総合的な診断・治療技術を身につけることができます。消化器内科学の研修の基本は内科学ですが、その上に消化器病学・消化器内視鏡学およびその技術・肝臓病学があり、最近では臨床腫瘍学・緩和医療の分野にも進出しています。また、学会発表、臨床研究等も積極的に行っており、最先端の医療を学術的にも牽引できる人材の育成に注力しております。

5. 3-5年目の到達目標

(1) 内科学の基本として患者の全身管理ができる。
(2) 検査の基本を理解しさまざまな臨床に対応できるようにする。
(3) 生理検査(腹部超音波検査)や内視鏡手技が行える。
(4) 胃透視や注腸ができる。
(5) 肝生検の介助や手技も行うことができる。
(6) 化学療法や緩和医療の管理ができる。
(7) 胆膵疾患の検査(内視鏡的逆行性膵胆管造影)の介助ができる。
(8) 発展プログラムとして内視鏡検査の手技の実践として
1) 消化管出血症例に対する各種止血術やEMR、ESD、Polypectomy等の経験を積むこと
2) 食道胃静脈瘤に対するEIS、EVLの経験
(9) 肝疾患、ウィルス性肝炎、肝硬変、肝癌の診断および治療ができる。
RFA、TACE、B-RTO、TIPS等の経験
(10) 胆膵疾患、閉塞性黄疸、胆管癌、膵癌の診断および治療ができる。
ERCP、ENBD、PTBD、超音波内視鏡、EUS-FNA等の経験

将来展望

大学病院ではあるものの、地域の病院としての総合診療から救急医療を研修可能で、さらには、最先端の消化器内科の専門医療の研修も可能であることが当科の研修プログラムの魅力であると考えています。一人一人の力を着実に伸ばし、チームのなかで成長することで、消化器内科医として一本立ちできる医師を育てることを目標としています。その中から将来、東海大学消化器内科を引っ張ってくれる人が現れることを期待しています。消化器とは多くの臓器を含んでおり、これらを全て理解できる消化器内科を育てることが目標であり、また大学は教育機関であり、研究機関であるので、その点を明確にして最先端の技術の導入と普遍化、さらには臨床データの解析などを行い、最適の治療法が追求できるように努めています。

問合せ先

東海大学医学部付属八王子病院 消化器内科(代表:渡辺勲史)

〒192-0032 東京都八王子市石川町1838
Tel: 042-639-1111(代) Fax: 042-639-1144