がんに関する治験

治験とは

新しい薬が世の中に出て、患者さんの治療に使われるようになるには、厚生労働省で審査を受けて医薬品として承認される必要があります。そのために新しい薬が病気に対して有効であるか、患者さんにとって安全であるかについて科学的に調べる必要があります。このようなことから、患者さんに薬をお使いいただいて有効性と安全性を調べる試験を行わなければなりません。その臨床試験のことを「治験」といい、治験で使われる薬のことを「治験薬」と呼んでいます。

 治験は通常の医療とは異なり、開発中の薬が患者さんで期待通りの効果を示すかどうかを調べるための「研究」的な側面があるため、細心の注意を払いながら進めます。そのため、治験は、国が定めた厳しい規制や基準「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」を守り、行われます。GCPは治験を倫理的、科学的に行うことと、治験参加者の人権と安全を最大限に守ることを目的としています。

 抗がん剤の治験では、下記の段階(相)に分けられ、各相で有効性や安全性を確認しながら進めます。そして治験で得られた結果は、厚生労働省からくすりとして承認を受ける際に提出する資料となります。

第Ⅳ相

国(厚生労働省)によって医薬品として承認された後に実施するもので、「製造販売後臨床試験」と呼ばれます。

 

当院が行っているがんの治験を下記に掲載いたします。

全ての方が治験に参加できるとは限りません。治験ごとに対象となる疾患であること以外に参加条件がありますので、各診療科にお問い合わせください。東海大学医学部付属八王子病院 治験管理科のホームページ(https://www.hachioji-hosp.tokai.ac.jp/sinryo-annai/tiken-kanri/)でも治験に関する情報をお届けしております。

現在使用している(広報可能な)がんの治験

                                               2025年7月1日現在

診療科 対象疾患・適応症 課題名
乳腺外科 早期乳癌 日本イーライリリー株式会社の依頼による早期乳癌患者を対象としたimlunestrantの第Ⅲ相試験