リハビリテーション科

    ご挨拶

    リハビリ科は八王子病院開院とともに動き出した科であり、急性期、回復期、維持期にわたり、小児から成人に至るまで、地域医療の幅広いニーズに対応するように頑張っております。リハビリテーション医療とは地域社会、家庭、学校、職場の中で生活されていた方が例えば、脳卒中を契機に片麻痺やそれに伴う手足の痙縮や嚥下障害など体の不自由さが残った時、それを克服できるよう、私たちがその方と一緒にチームとなって、機能を回復し、もう一度、その方がその方の生活環境にもどり、人間関係を取り戻すお手伝いをすることです。私たちチーム医療をになう専門職(リハ医、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が中心となり、リハビリテーションをすすめていきます。

    診療内容

    リハビリテーション科は、急性期、回復期、維持期にわたり、小児から成人に至るまで、地域医療の幅広いリハニーズに対応するよう努力をしております。
    リハビリテーションセンターではリハ医師4名(リハ科専門医2名)、看護師1名、セラピスト31名(PT 8名、OT 8名、ST 5名)がおり、包括的リハビリテーション治療を提供しております。
    脳卒中後の痙縮に対して、ボツリヌス毒素治療およびニューロリハビリテーション治療(2010年から痙縮治療外来/月・水・木)にて治療を行っており、年間150例の治療件数があります。
    また、義肢・装具・車いす外来/義肢や義足義手、車いすや座位保持装置の作製・修理、外来検査/筋電図検査、嚥下造影検査を行っています。
    紹介・予約の際には医療連携室を通して、診療日、全日で対応しています。

    主な対象疾患

    脳卒中および頭部外傷、神経筋疾患(パーキンソン病、脊髄小脳変性症等)、呼吸器疾患、悪性腫瘍、小児疾患(脳性麻痺等)、四肢切断・関節リウマチおよびその他の運動器疾患、心疾患など、急性期疾患や慢性疾患の急性憎悪例や術後の廃用症候群も含めて幅広く対応しています。

    よくある質問

    質問 脳卒中の後遺症としてよくみられる片麻痺にともなう痙縮について教えてください。
    回答 障害を受けた脳の反対側の手足に麻痺がおきます。これが片麻痺で、片麻痺と同じ手足の筋肉がこわばったり、つっぱったりする状態を痙縮といいます。最近、ボツリヌス毒素治療により、この状態を治療することができるようになりました。ボツリヌス毒素治療を希望される方は医療連携室を通じて一般外来を受診してください。診察とは別日(水・木曜午後)に処置日を予約いたします。尚、他院または他施設ですでにリハビリテーションを行っておられる方は、主治医や担当理学療法士・作業療法士と加療目的(動かした時に痛みをとりたい、清潔が保てるような肢位にしたい等)をお話し合いした上で受診いただけますと大変助かります。
    質問 最近よく耳にする高次脳機能障害とはどんな障害ですか?リハビリテーション科でどんな対応が可能ですか
    回答 高次脳機能障害とは、けがや病気によって脳が損傷をうけ、注意や記憶、遂行機能が障害されたり、暴力的になったり自己中心的になったりといった社会的行動障害を認める状態です。現在、特殊外来としての時間、曜日は決まっておりませんが、一般外来受診を受診していただき、外来担当医が診察した上で、高次脳機能検査(知能検査、記憶検査、注意力検査など)を行い、適応がある場合はリハビリ訓練を行っております。
    質問 身体障害者手帳を申請したいのですが、対応は可能でしょうか。
    回答 当科では肢体不自由と構音・嚥下・そしゃく機能に関する身体障害者手帳申請が可能です。発症からの期間や障害の状態によって申請の可否や等級が異なります。医療連携室を通じて一般外来を受診してください。ご家族の代理受診は不可です。必ず患者ご本人様の受診をお願いいたします。尚、申請にあたり現病歴や既往歴の確認が必要となります。他院通院継続中であれば紹介状のご持参をお願いいたします。
    質問 装具・義足・車いすについてですが、新しく作りたい場合はどうすればよいですか。
    他の病院で作ったものの修理はできますか。
    回答 新規作成・修理いずれも、まず医療連携室を通じて一般外来を受診してください。状態を拝見し、診察とは別日(毎週火曜日午後2時~4時半)に装具・義肢・車いす外来を予約し新規作成、修理を行います。修理のご対応はどこで作ったものでも問題ありません。他院入院中の方でも外来受診が可能であれば対応いたします。再作成の場合は、前回の作製年月や資源(健康保険、労災、身体障害者手帳等)について確認が必要となります。お調べの上受診をお願いいたします。
    質問 食事が喉を通りにくいのですが、リハビリテーション科で診ていただけると聞いたのですが。
    回答 嚥下機能低下の原因は様々ですが、当科では機能障害に関して診断・訓練を行います。医療連携室を通じて一般外来を受診してください。状態を拝見し、必要な一般検査、言語聴覚士の評価を受けていただき、その後嚥下造影検査を施行します。検査は不定期に行っております。時間は20分~30分程度です。この検査は造影剤入りの食材を実際食べていただきそれがどのようにして食道に入るかをレントゲン下で確認します。その状況をビデオで撮影し検査終了後検査画像をご提示しながら今後の食事に関しての指針を説明します。原因に関しても評価しその原因疾患の専門科への紹介もいたします。
    質問 筋電図検査を受けて下さいと掛かり付けの先生から言われました。なにを見る検査ですか?どのような検査でしょう。どのように申し込めばよいでしょうか。
    回答 筋電図検査はしびれや感覚の鈍さ、筋力の低下などに対する検査の一つです。疑われる疾患に応じて主に神経伝導検査と針筋電図検査という2つの検査を行います。前者は皮膚表面より皮下に走る末梢神経を電気で刺激し、後者は採血で使う針よりも細い針を対象とする筋に刺して行います。いずれも多少の痛みを伴います。一般的には馴染みの少ない検査ですので、不安なく苦痛も可能な限り少なく済むよう対応させていただきます。検査時間は30~45分程度です。医療連携室を通じて一般外来を受診してください。状態を拝見し、診察とは別日(毎週月曜日午後2時~5時)に検査を予約いたします。検査結果はご紹介いただいた先生へ後日ご報告させていただきます。

    主な診療実績

    年間リハビリ依頼件数、約2500 例です。当院は、24 時間365 日対応の救急体制であり、ICU、HCU での治療時期からリハビリを開始しています。
    年間の各検査治療件数は、嚥下造影検査:約160 例、筋電図検査:約100 例、痙縮治療件数:約150 例。

    医師一覧

    医師名 古川 俊明 (ふるかわ としあき)
    身分 講師
    専門分野 リハビリテーション医学全般
    専門領域 痙縮治療、パーキンソン病のリハビリ、高次脳機能障害
    専門医・認定医 日本リハビリテーション医学会指導医、日本リハビリテーション医学会専門医、日本臨床神経生理学会認定医(神経伝導・筋電図)、身体障害者福祉法指定医
    医師名 菅家 英典 (かんけ ひでのり)
    身分 助教
    専門分野 リハビリテーション医学全般
    専門領域 義肢・装具・車椅子一般、痙縮治療、嚥下障害

    診療担当表

     
    午前 古川 俊明 菅家 英典 古川 俊明 古川 俊明 菅家 英典 古川 俊明
    専門外来 午後 【痙縮治療】
    【電気生理リハ】菅家・古川
    【装具】
    【義肢】
    【車椅子】
    菅家・古川
    【痙縮治療】
    菅家・古川
    【装具・車椅子】
    【痙縮治療】
    古川
    【嚥下造影検査】
    菅家
    【電気生理リハ】
    菅家・古川

    研究

    現在行っている研究

    1. A型ボツリヌス毒素製剤におけるエコーガイド下治療手技の有用性の検討
      古川俊明・他:A型ボツリヌス毒素製剤によるエコーガイド下痙縮の治療1ー脳性麻痺に合併した脳梗塞の一例(2011年 日本リハビリテーション医学会学術集会)
      栃倉未知・他:A型ボツリヌス毒素製剤によるエコーガイド下痙縮の治療2ー脳梗塞後片麻痺の一例(2011年 日本リハビリテーション医学会学術集会)
      古川俊明、正門由久:エコーガイドによるボツリヌス治療ー脳卒中後 上肢痙縮の一例(2013年 日本リハビリテーション医学会学術集会)
    2. 手根管症候群における神経伝導検査・針筋電図検査の臨床検討
    3. 大脳白質病変と嚥下障害の関連性の検討
      古賀信太朗・他:高齢者の嚥下障害と大脳白質病変について~当院4年間のまとめ(2013年 第19回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術集会)
    4. 尺骨神経障害及び橈骨神経障害の筋電図検査と超音波検査の臨床検討
      Yuka Kurihara, Toshiaki Furukawa , et al. The relationship among clinical, electrodiagnostic and ultrasonographic findings in ulnar neuropathy around the elbow. 2nd Asia-Oceanian Conference of Physical and Rehabilitation Medicine2010.
    5. パーキンソン病の低頻度連続経頭蓋磁気刺激の有用性の検討

    研究実績

    1. Furukawa T, et al: Effects of active music therapy in Parkinson’s disease patients: cognitive functions.  16th congress of the european federation of neurological societies 2012.
    2. Furukawa T, et al:Effects of Low-frequency Repetitive Transcranial Magnetic Stimulation in Parkinson’s Disease. The Tokai Journal of Experimental and Clinical Medicine 2009; 34 : 63-71
    3. Furukawa T, et al.:Suprathreshold 0.2 Hz Repetitive Transcranial Magnetic Stimulation (rTMS) Over The Prefrontal Area. The Tokai Journal of Experimental and Clinical Medicine 2010; 35 : 29-33
    4. 古賀 信太朗・他:乳癌術後リンパ浮腫への弾性スリーブ着用により問題が生じた一例 JOURNAL OF CLINICAL REHABILITATION 2011:20;1128-1186
    5. 栃倉未知・他:手根管症候群の神経伝導検査における各種検査法の感度の比較.総合リハビリテーション 2012;40:67-73
    6. 古川俊明:特集 経頭蓋磁気刺激の臨床、研究への応用ーパーキンソン症候群治療への応用.精神科 2013;22:165-172
    7. 栃倉未知・他:症例から学ぶ臨床神経生理学 1.末梢神経障害 1)上肢1 総合リハビリテーション 2013;41:41-46