産婦人科

    ご挨拶

    東海大学医学部付属八王子病院産婦人科の診療体制をご説明します。産科・周産期(2次救急)、婦人科良性腫瘍および悪性腫瘍を中心に、現在9名のスタッフで診療を担当させていただいております。和気あいあいとした雰囲気の中にも、しっかりと低・中・高リスク患者さんを見定め、わかりやすく治療方針をご説明し、ひとりひとりの患者さんやご家族に満足していただけるような医療を確立してまいります。

    診療内容

    女性の生涯を通じて、優しく寄り添う医療を行ってまいります。妊娠経過、分娩のお手伝いをする産科・周産期。女性の一生に携わり、質の高い生活のお手伝いする婦人科診療を心がけ、安全性を担保した高度医療を実施してまいります。

    ※当院での分娩をお考えの方を対象に、「病院・病棟案内」を行っております。
    予約制となりますので、事前に当院までご連絡ください。(代表:042-639-1111)
    実施日:第2・4・5土曜日 11:00~14:00

    特殊外来について
    ●セカンドオピニオン外来は、火曜・村松医師(婦人科悪性腫瘍)が担当しています。
    ●毎週月曜に大岩医師による骨盤臓器脱・尿漏れが専門外来を行っております。
    ●毎週木曜日午後に宮武典子非常勤医師が更年期ホルモン外来を行っています。

    主な対象疾患

    ●婦人科腫瘍領域に関して、初期子宮体癌に対する腹腔鏡手術や開腹手術、子宮頸癌に対する広汎子宮全摘術、悪性開腹手術などを行っています。その他、子宮頚部異形成に対する円錐切除術、頸部蒸散術も行っております。
    ●婦人科良性腫瘍に関して、子宮筋腫に対する子宮筋腫核手術や卵巣嚢腫に対する嚢腫切除または付属器切除等を腹腔鏡下で行っております。また最近では、お腹に傷をつけない腹腔鏡手術(vNOTES)による子宮全摘術や卵巣嚢腫手術を開始しました。適応がございますので、まずは担当医にご相談ください。その他、子宮内膜ポリープ切除も積極的に行っていますので、お気軽にご相談ください。

    ●2024年度より国産手術支援ロボットhinotoriTMが導入されました。現在安全な導入に向けて準備中です。
    ●産科/年間分娩数は250例前後。地域中核(2次・周産期)病院として、合併症妊娠やハイリスク妊娠の管理を行っています。妊婦さんにとって「満足度の高い妊娠・出産管理」「無理のない自然な形でのお産」「より安全なお産」を合言葉に、通常のローリスク妊娠も取り扱っています。2019年4月より「東京都周産期連携病院」の指定を受け、妊娠34週以降、胎児の推定体重1800g以上のミドルリスク妊娠の搬送受け入れを開始し、地域の周産期医療の一部を担っております。
    ※現在無痛分娩は行っておりません。
    ●骨盤臓器脱(子宮脱、膀胱瘤、直腸瘤)に対して、積極的に手術療法を行っております。お腹を切らない膣式手術やメッシュを使った腹腔鏡手術(腹腔鏡下仙骨膣固定術)など、患者様のニーズにあった方法を提案させていただきます。お悩みの方は毎週月曜の専門外来へ、お気軽にご相談ください。
    ●尿漏れ(腹圧性尿失禁)に対して中部尿道スリング手術(TVT)を行っております。薬物療法で改善が見られない場合は毎週月曜の専門外来へ一度ご相談ください。

    主な診療実績

    [2023 年実績]
    分娩数 253件(うち帝王切開数110 件)
    良性婦人科手術:開腹術24 例、腹腔鏡下手術(子宮体癌含む)291例
    骨盤臓器脱手術:腹腔鏡下仙骨膣固定術(LSC)14例、腹腔鏡下膣断端挙上術(LUSLS)6例、膣閉鎖術6例、膣壁形成術1例 悪性婦人科症例:92 件(子宮頚癌 18 例、子宮体癌 42 例、卵巣癌 32 例)

    医師一覧

    医師名 村松 俊成 (むらまつ としなり)
    身分 教授・医長
    専門分野 婦人科腫瘍・手術・化学療法
    専門領域 婦人科腫瘍
    専門医・認定医 日本産科婦人科学会専門医・指導医、日本婦人科腫瘍学会専門医・指導医、日本臨床細胞学会細胞診専門医・評議委員、日本女性医学学会専門医・指導医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、母体保護法指定医
    医師名 大岩 一平 (おおいわ いっぺい)
    身分 助教
    専門分野 産婦人科一般
    専門領域 骨盤臓器脱の診断・治療、内視鏡手術
    専門医・認定医 日本産科婦人科学会専門医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医(腹腔鏡)、女性ヘルスケアアドバイザー、da vinci console surgeon certificate、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、母体保護法指定医
    医師名 義澤 航平 (よしざわ こうへい)
    身分 助教
    専門分野 産婦人科一般
    専門医・認定医 日本産婦人科学会専門医
    医師名 田部 洪輔 (たべ こうすけ)
    身分 助教
    専門分野 産婦人科一般
    専門医・認定医 日本産婦人科学会専門医
    医師名 矢島 優希 (やじま ゆうき)
    身分 助教
    専門分野 産婦人科一般
    専門医・認定医 日本産婦人科学会専門医
    医師名 柏木 寛史(かしわぎ ひろふみ)
    身分 助教
    専門分野 産婦人科一般
    専門医・認定医 日本産婦人科学会専門医、日本産婦人科内視鏡学会技術認定医(腹腔鏡)、日本周産期・新生児医学会専門医(母体・胎児)、日本内分泌学会内分泌代謝科(産婦人科)専門医、女性ヘルスケアアドバイザー
    医師名 原 伸之介 (はら しんのすけ)
    身分 臨床助手
    専門分野 産婦人科一般
    専門医・認定医 産科・婦人科一般
    医師名 小野村 真優華 (おのむら まゆか)
    身分 臨床助手
    専門分野 産婦人科一般
    専門医・認定医 産科・婦人科一般
    医師名 宮武 典子(みやたけ のりこ)
    身分 非常勤医師
    専門分野 日本産婦人科学会専門医、日本女性医学学会専門医、日本更年期学会専門医
    医師名 杉山 太朗 (すぎやま たろう)
    身分 非常勤医師
    専門分野 婦人科腫瘍、婦人科手術
    専門領域 婦人科腫瘍、婦人科手術、内視鏡手術、女性ヘルスケア
    専門医・認定医 日本産科婦人科学会指導医・専門医、日本女性医学学会専門医、日本産科婦人科内視鏡学技術認定医(腹腔鏡、子宮鏡)、がん治療認定医
    医師名 西島 義博 (にしじま よしひろ)
    身分 非常勤医師
    専門分野 生殖内分泌、内視鏡
    専門領域 内視鏡手術・産科・婦人科
    専門医・認定医 日本産科婦人科学会指導医・専門医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医(腹腔鏡)、日本内視鏡外科学会技術認定医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本生殖医学会生殖医療専門医、母体保護法指定医
    医師名 楢山 知明 (ならやま ともあき)
    身分 非常勤医師
    専門分野 産婦人科一般
    専門領域 産科周産期、婦人科腫瘍、内視鏡手術
    専門医・認定医
    日本産科婦人科学会指導医・専門医、日本周産期・新生児医学会周産期専門医(母体・胎児)、日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医(腹腔鏡)、母体保護法指定医、日本がん治療認定医、日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法「専門」コース(A コース)インストラクター、日本母体救命システム普及協議会(J-CIMELS)ベーシックコースインストラクター、女性ヘルスケアアドバイザー

    診療担当表

     
    婦人科 午前 大岩 一平
    (骨盤臓器脱外来)
    小野村 真優華
    村松 俊成
    田部 洪輔
    柏木 寛史
    原 伸之介
    矢島 優希 義澤 航平 交代制
    婦人科 午後 大岩 一平
    (骨盤臓器脱外来)
    小野村 真優華
    村松 俊成
    田部 洪輔
    柏木 寛史
    原 伸之介
    矢島 優希
    宮武 典子
    (専門外来)
    義澤 航平
    産科 午前 原 伸之介 大岩 一平
    (小野村 真優華)
    田部 洪輔
    原 伸之介
    義澤 航平 矢島 優希 交代制
    産科 午後 原 伸之介 大岩 一平
    (小野村 真優華)
    田部 洪輔
    原 伸之介
    義澤 航平 産後健診

    研究

    現在行っている研究

    臨床研究としては

    1. 子宮頸部異形成上皮に対する蒸散手術の効果
    2. 子宮内膜症性囊胞に対する腹腔鏡下手術の治療成績
    3. 腹腔鏡下子宮筋腫核出術後の治療と再発
    4. 子宮筋腫に対する開腹手術と腹腔鏡下手術の周術期の比較
    5. 婦人科悪性腫瘍患者の治療効果と予後の検討
    6. 子宮頸癌治療におけるリンパ節転移と予後の関連
    7. レアな婦人科腫瘍の治療について

    以上の項目です。

    研究ご協力のお願い

    上記の臨床研究に対し、先生方で気になる症例がございましたらご紹介のほどよろしくお願いします。

    研究実績

    1. Maeda H, Izumi S, Kato Y et al. :Gene expression of lymphocyte protein receptor was suppressed in lactating mothers. Tokai J Exp Clin Med. 2010: 35: 62-65.
    2. 杉山太朗、佐柄祐介、柏木寛史 他:腹腔鏡下手術にて治療した粘液性境界悪性腫瘍を合併した未熟奇形腫の一例. 関東連合産婦人科学会誌 2012: 49: 639-644.
    3. 呉屋憲一、村松俊成、菅野秀俊 他:腹腔鏡手術にて摘出しえた後腹膜成熟囊胞性奇形腫の1例.日本産婦人科内視鏡学会雑誌 2012: 28: 556-560.
    4. Togo A, Muramatsu T, Tsukada H et al. :A case of metastatic uterine cervical squamous cell carcinoma in the right atrium. Tokai J Exp Clin Med. 2013: 38: 42-45.
    5. 矢坂 美和、 村松 俊成、佐柄 祐介、 野路 千智 他:腹腔鏡下に治療し得た卵管外発生型成熟嚢胞性奇形腫の1例
      関東連合産科婦人科学会誌, 52(4):629-633, 2015