整形外科 

    ご挨拶

     人間は座る、歩く、走る、書くと言った多くの運動機能を授かっています。これらが十分に機能しないと非常にストレスであり、運動だけでなく日常生活にも支障を来たしてしまいます。我々、東海大学医学部付属八王子病院整形外科では医学・医療の発展に皆様のご協力を賜りながら、今できる患者様に合った最善の治療を提供するため努力を続けております。
     日々の移動機能や生活動作に関する障害・疾患又はスポーツ障害でお悩みの方は、お気軽に東海大学医学部付属八王子病院に受診して下さい。皆様の生活が痛みや不安のない豊かで快適なものとなるよう力を尽くして参ります。どうぞよろしくお願いいたします。

    診療内容

     当院は、日本整形外科学会認定「整形外科専門医」が7名在籍し、上肢(肩・肘・手関節、手指)、脊椎・脊髄、下肢(股・膝関節)・骨軟部腫瘍など各専門の分野の医師が診療を行っています。頸椎から腰椎に至る脊椎・脊髄および脊椎外傷、手・肘関節を中心とした上肢、膝関節および股関節を中心とした下肢それぞれの専門家が疾患および外傷を問わず幅広く対応しています。 スタッフは計8名で、専門性を維持しつつ高度で繊細な医療を提供します。また東海大学医学部付属病院(神奈川県伊勢原市)と連携を取りながら、より専門性の高い診療を行っています。

                                                      

    主な対象疾患

    肩関節

     2023年4月から東海大学医学部付属病院より肩専門医を迎え、専門性の高い低侵襲治療が可能となりました。凍結肩(いわゆる五十肩)をはじめ肩腱板断裂に対しては関節鏡を併用した腱板修復術、反復性肩関節脱臼に対しては関節鏡視下関節唇修復手術を中心にコンタクトスポーツ(柔道、ラグビー、アメリカンフットボールなど)選手にも対応できる付加手術も行っています。また近年多く見られる高齢者上腕近位端骨折においても人工骨頭やリバース型人工関節といった先進的な治療にも対応可能です。さらに投球障害をはじめとしたスポーツ障害も、より良い競技復帰を目指してリハビリテーションを中心とした保存治療から関節鏡視下手術まで行っております。

    脊椎・脊髄

     腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎変性すべり症などの腰椎変性疾患、頚椎症や後縦靭帯骨化症による頚椎疾患などを対象に手術加療をしいます。
     腰椎椎間板ヘルニアに対し、適応ある患者様に低侵襲治療である椎間板内酵素注入療法(ヘルニコア)を行っております。また骨粗鬆症性椎体骨折に対して、偽関節や椎体圧潰が予想される場合は経皮的に椎体内に人工骨やセメントを充填する経皮的椎体形成術(BKP)を施行しております。また、椎体が圧潰してしまい脊柱後弯症や神経圧迫などが生じた患者様に対しては、全身状態が許せば脊柱矯正固定術を行っております。
    当分の間、脊椎腫瘍、緊急の処置が必要な急性下肢麻痺の患者さんについては対応ができかねますので、あらかじめご了承ください。

    手指・手関節・肘関節・末梢神経

     上肢に関する外傷・変性疾患・リウマチ性疾患・末梢神経障害などの治療を行なっています。中でも手根管症候群、肘部管症候群、母指CM関節症、変形性肘関節症、腱鞘炎や関節リウマチによる変性疾患は多くの症例を行ってきており良好な成績が得られております。また神経断裂、骨・軟部腫瘍などマイクロサージェリーを利用した細かな手術も得意としております。入院手術だけでなく、疾患や外傷の内容により、日帰り手術も行なっておりますのでご相談してください。

    股関節

     大腿骨近位部骨折に対する骨接合術または人工骨頭置換術は安定した成績が得られております。変形性股関節症、大腿骨頭壊死、関節リウマチに対する人工股関節置換術も患者様に合った治療を行っています。また、今後は3次元コンピュータ手術前計画(股関節CT検査結果をコンピュータに認識し、3次元骨格モデルを形成)による先進技術を導入し、術中コンピュータアシスト(ナビゲーション)の使用により人工股関節置換術の手術成績向上を目指します。

    膝関節

     変形性関節症などの慢性疾患に対する骨切り術や人工関節手術、膝周囲の骨折手術や靭帯損傷や半月板損傷などに対する手術を行っております。

    外傷

     四肢骨骨折の全般的な骨折(足関節骨折、肘関節骨折など)、骨粗鬆症を基盤とする高齢者に多い骨折(大腿骨近位部骨折、橈骨遠位端骨折、上腕骨近位端骨折など)、小児骨折や脊椎、骨盤骨折に対する手術的治療を行っています。また腱、靭帯、神経損傷に対する外傷に対しても対応しています。
     今後は、開放骨折を含めた重度外傷にも積極的に対応したいと考えています。

     

     

    よくある質問

    質問 整形外科は、外科となっているが手術的な治療しか行わないのか。
    回答 そのようなことはありません。しかし大学病院という性質上、地域の先生方からご紹介をいただいた手術が必要な患者さんが診療の中心となります。保存的治療が治療の主体となる患者さんは、地域の先生方に紹介させていただく事が多くなる事を、ご理解ください。
    質問 MRI検査は受診日当日すぐできるのか。
    回答 検査日をご予約いただいております。緊急性のあるには、当日対応しております。
    質問 顔の怪我は?
    回答 当院では主に形成外科で診療しています。整形外科は一般に首より下の疾患、外傷を担当しています。
    質問 初診日に来たが、受付時間が短いのはなぜか
    回答 当科では、地域医療に貢献すべく手術症例を積極的に治療しております。手術件数が増えれば医療安全、後進への教育のために指導医が手術に入る事が多くなります。このため初診受付時間を制限しております。手術は緊急に決定する事もあります。ご理解ください。

    主な診療実績

    2022 年手術件数:約 600 件
    主な内訳: ・脊椎固定術(後方椎体固定または後方固定)20 件 ・脊椎固定術(前方後方同時固定)36 件 ・頸椎手術(椎弓形成術、前方固定術)18 件 ・椎間板ヘルニア摘出術(内視鏡手術を含む)15 件 ・椎弓切除術 5 件 ・脊髄腫瘍手術 2 件 ・経皮的椎体形成術(BKP)82 件 ・人工関節置換術(股・膝)19 件 ・高位脛骨骨切り術 1 件 ・関節鏡手術(ACL 再建、膝・手関節など)42 件 ・大腿骨近位部骨折手術 110 件 ・下肢外傷手術 36 件 ・上肢外傷手術 81 件 ・上肢手術 39 件 ・小児外傷手術 32 件 ・その他 13 件

    医師一覧

    医師名 内山 善康 (うちやま よしやす)
    身分 教授
    専門分野 整形外科
    専門領域 肩関節外科、スポーツ整形外科、重度下肢外傷に対する手術的治療・再建術
    専門医・認定医 日本整形外科学会専門医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター
    医師名 小林 由香 (こばやし ゆか)
    身分 准教授
    専門分野 整形外科
    専門領域 手・肘関節外科、手外傷と疾患の手術的治療・再建術
    専門医・認定医 日本整形外科学会専門医、手外科学会専門医
    医師名 長井 敏洋 (ながい としひろ)
    身分 講師
    専門分野 整形外科
    専門領域 脊椎・脊髄外科、脊椎外傷
    専門医・認定医 日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医、脊椎脊髄外科指導医
    医師名 横山 勝也 (よこやま かつや)
    身分 講師
    専門分野 整形外科
    専門領域 股関節、下肢外傷
    専門医・認定医 日本整形外科学会専門医
    医師名 中島 大輔 (なかじま だいすけ)
    身分 助教
    専門分野 整形外科
    専門領域 手・肘関節外科、一般整形外科、一般外傷
    専門医・認定医 日本整形外科学会整形外科専門医、手外科専門医
    医師名 鷹取 直希 (たかとり なおき)
    身分 助教
    専門分野 整形外科
    専門領域 一般外傷、一般整形外科、肩関節外科
    専門医・認定医 日本整形外科学会整形外科専門医
    医師名 大村 はるか (おおむら はるか)
    身分 助教
    専門分野 整形外科
    専門領域 股関節、膝関節、一般外傷・一般整形外科

    診療担当表

     
    午前 内山 善康
    (初診・再診)
    鷹取 直希
    (初診・再診)
    横山 勝也
    (初診・再診)
    中島 大輔
    (初診・再診)
    大村 はるか
    (初診・再診)
    中島 大輔
    (初診・再診)
    鷹取 直希
    (初診・再診)
    長井 敏洋
    (初診・再診)
    大村 はるか
    (初診・再診)
    小林 由香
    (初診・再診)
    横山 勝也
    (初診・再診)
    輪番(初診・再診)
    専門外来 午前 【装具外来】 【装具外来】 【脊椎術後外来】
    長井 敏洋(4)
    専門外来 午後 【装具外来】 【装具外来】 【装具外来】